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2024.12.10
プレフィルターと中性能フィルターの違いを徹底解説!
プレフィルターと中性能フィルターの違いとは? 空調システムにおいて、エアフィルターは室内空気の品質を維持するために非常に重要な役割を果たします。特に、プレフィルターと中性能フィルターは、除去する粒子の大きさや目的によって異なる役割を担っています。このセクションでは、プレフィルターと中性能フィルターの違いについて詳しく解説します。 プレフィルターとは、大きな粗い粒子を除去するためのフィルターで、除去対象となる塵やゴミの粒子サイズは一般的に5μm以上です。例えば、浮遊している埃や大きな塵埃を初期段階で捕集し、後段の細かいフィルターにかかる負担を減らします。そのため、プレフィルターは中性能フィルターや高性能フィルターの寿命を延長し、効率的なフィルター運用をサポートします。 一方、中性能フィルターは、0.3μmから1μm程度の微細な粒子を捕集するために設計されています。これらのフィルターは、HEPAフィルターほどではないものの、高い捕集効率を持ち、室内空気の清浄度を確保するために使用されます。中性能フィルターは、クリーンルームや工場などの環境で使用されることが多く、より高性能を要求される場所での空気清浄に非常に有効です。 プレフィルターと中性能フィルターの役割 プレフィルターの役割 プレフィルターの主な役割は、空調システムに入り込む大きな塵やゴミを初期段階で捕集することです。これにより、中性能フィルターや高性能フィルターの目詰まりを防ぎ、効率的に機器の清浄機能を維持することが可能になります。プレフィルターを使用することで、フィルター交換頻度を減らし、長期間の運用が可能になります。 また、プレフィルターは、工業環境やビルの空調設備など、多くの塵やゴミが発生する場所で特に効果的です。製造業や食品工場などの環境では、プレフィルターが重要な役割を果たし、空調機器や室内の清浄度維持に貢献しています。 中性能フィルターの役割 中性能フィルターは、より細かな粒子を捕集するために設計されており、室内空気の品質を高水準で維持します。一般的にはHEPAフィルターほどの高捕集効率は持たないものの、十分に高性能であり、様々な用途に適しています。中性能フィルターは、例えばクリーンルームや医療施設、半導体工場などの高度に清浄な空気環境が求められる場所で使用されます。 また、中性能フィルターは、プレフィルターで捕集しきれなかった微細な粒子を除去するため、例えば花粉や細菌、ウイルスなどの微粒子も捕集する能力があります。これにより、空調システム全体の性能が向上し、室内の清浄度を確保することができます。よくニュースなどで聞かれるPM2.5も中性能フィルタにて捕集します。 プレフィルターの能力向上と効果的な使用方法 プレフィルターの能力向上と効果的な使用方法について、このセクションで解説します。プレフィルターは、その高い捕集能力と効率性を維持するために、適切なメンテナンスと運用が欠かせません。 プレフィルターの能力向上方法 ➀材質の選定:プレフィルターの材質選定は、その除去能力に大きな影響を与えます。繊維素材やメッシュの選定によって、大きな粒子の捕集効率が向上します。特に、高密度な素材を使用することで、より多くの塵やゴミを初期段階で除去することが可能です。 ➁設置角度と配置:プレフィルターを設置する際には、空気の流れを考慮した適切な角度と配置が重要です。これにより、空気の流れがスムーズにフィルターを通過し、目詰まりを防ぎます。 ➂定期的なメンテナンス:定期的にプレフィルターを清掃し、異物を取り除くことで、その捕集能力を維持できます。一般的には数週間に一度の頻度で清掃を行うことが推奨されますが、使用環境によってはより頻繁なメンテナンスが必要です。 効果的な使用方法 ➀フィルター交換のタイミング:プレフィルターは、捕集した塵やゴミが一定量を超えると目詰まりを起こしやすくなります。目詰まりを防ぐために、メーカーの推奨する交換サイクルに従い、定期的なフィルター交換を行いましょう。 ➁環境に応じた対応:使用場所が工業地域やビルの空調設備など、塵やゴミが多く発生する環境であれば、プレフィルターの清掃や交換頻度を増やすことが必要です。 ➂サイズと規格の確認:フィルターの交換時には、適切なサイズと規格のフィルターを使用することが重要です。不適切なサイズや規格のフィルターは、捕集能力を低下させ、空調システム全体の効率を下げるリスクがあります。 ➃フィルター管理のツール利用:フィルターの管理には、定期的なメンテナンススケジュールを管理するためのツールやアプリを活用することが有効です。これにより、適切な交換時期を把握し、機器の効率を維持できます。 ⑤各種フィルターとの組み合わせ:プレフィルターを中性能フィルターや高性能フィルターと組み合わせることで、総合的な捕集能力が向上し、クリーンな室内空気環境を実現できます。 以上の方法と対策を実施することで、プレフィルターと中性能フィルターが最適に機能し、空調システム全体の効率を高めることができます。適切なフィルター管理とメンテナンスにより、清浄な空気環境を維持し、健康リスクを低減することが可能です。是非、これらの対策を導入し、効果的な空調フィルター運用を実現しましょう。 まとめ 空調システムにおけるプレフィルターと中性能フィルターの役割や違い、そしてその効果的な使用方法について理解していただけたでしょうか。プレフィルターは、大きな粒子を初期段階で捕集し、中性能フィルターはより微細な粒子を捕集することで、空調システム全体の効率と清浄度を維持します。 この情報が皆様の空調システムの運用にお役立ちいただければ幸いです。 当社「栄伸工業株式会社」では、多様なクリーン空気環境のニーズに応じた高性能なフィルターを提供しております。空調フィルターに関するお問い合わせや、具体的な製品の詳細については、ぜひお気軽にご連絡ください。 製品情報はコチラ -
2024.11.27
プレフィルターとは
プレフィルターとは何か?その役割と重要性 プレフィルターとは、空調機器や換気システムにおける最初の捕集段階であり、主に粗い塵や外気中の大きな粒子を捕捉するフィルターです。これにより、空調機器の内部に侵入する汚れを抑え、後続のメインフィルターの性能を維持し、機器全体の効率を最適化します。 プレフィルターは粗塵の捕集に特化しており、一般的には不織布などの繊維材を使用しています。このプレフィルターによって、大きな粒子を効率的に除去することで、後続のメインフィルターの負担を軽減します。これにより、空調機器の寿命が延び、メンテナンスの頻度も低減されます。 空調機器の効率を維持するためには、プレフィルターの適切な利用が不可欠です。プレフィルターを使用することで、内部のメインフィルターが目詰まりするリスクが減り、清浄な空気を持続的に供給することが可能になります。また、空調機器の運転効率が向上し、エネルギーコストの削減にも寄与します。 プレフィルターが捕捉できる汚れと有害物質とは? プレフィルターは外気から侵入する様々な汚れや有害物質を効率的に捕捉します。プレフィルターは、空気中の大きな塵や花粉、繊維、大気中の粗い粒子などを捕捉します。これにより、後段のメインフィルターが活躍する前に、粗塵を取り除きます。 塵や繊維の他にも、工場や工事現場から発生する微小な金属粒子や化学物質の飛散を抑える役割も果たします。特に工場の空調システムでは、不織布を用いたプレフィルターがよく使用され、作業環境や室内の空気品質を保つために重要です。これらの効果的な捕集により、工場内の機械や設備の汚染リスクも低減されます。 また、プレフィルターは住宅や商業施設でも重要な役割を果たしています。住宅では、外気からの花粉や大きな塵粒子が減少するため、アレルギーや呼吸器疾患を持つ住民にとって大変有益です。商業施設では、顧客の快適な空間を確保するため、適切な空気清浄度を保つためにプレフィルターが活用されています。 プレフィルターが会社に与える運用コストの抑え方 プレフィルターの運用コストは、長期的には非常に経済的な選択となります。 運用コストの低減に関しては、プレフィルターの導入により、空調機器のメインフィルターの交換頻度を減少させることができます。これにより、メインフィルター交換のコストが削減され、メンテナンス費用全体を抑えることが可能です。 また、エネルギー効率の向上に関しては、プレフィルターが効率的に粗塵を捕捉することにより、空調機器全体の運転効率が向上します。目詰まりが少ない状態を維持することで、エネルギー消費も抑えられ、運用コストの低減につながります。 プレフィルターの効果的なメンテナンスと手入れ プレフィルターは空調機器の性能と効率を維持するために、定期的なメンテナンスが必要です。まず、プレフィルターが捕集した塵や粗い粒子を取り除くために、定期的に外して洗浄します。不織布や繊維材を使用したフィルターが多いため、優しく洗浄することが推奨されます。 洗浄後、完全に乾燥させることが重要です。湿気が残った状態で再装着すると、カビや細菌の繁殖の原因となるため、日陰でしっかり完全に乾かしましょう。プレフィルターは、繰り返し使用が可能であり、ランニングコストの削減にも貢献します。しかし、3回程度洗浄したらプレフィルターを交換することをメーカーは推奨しています。 メンテナンスの頻度は、空気の汚れ具合や使用環境によって異なりますが、一般的には1~3か月に一度メンテナンスを行うと最も効果的です。工場やオフィスで使用する場合は、さらに頻繁にチェックしましょう。 プレフィルターの選定と適用事例 プレフィルターの選定は、その使用環境や目的によって異なります。例えば、一般家庭用の空調機器の場合、比較的軽量で処理が簡単なプレフィルターが適しています。逆に、工場や大規模な商業施設では、より性能の高いプレフィルターが必要です。 プレフィルターの選定に際しては、フィルターの材質、捕集効率、耐久性を考慮することが重要です。例えば、不織布製のフィルターは強度が高く、捕集効率も優れているため、工場や屋外に近い環境での使用に適しています。また、繊維材製のフィルターは柔軟性があるため、複雑な形状の装置にも適応可能です。 まとめ プレフィルターは、現代の空調システムにおいて不可欠な部材です。その役割と重要性を理解し、適切にメンテナンスすることで、運用コストを抑えつつ、最適な空気品質を保つことができます。企業としても、運用効率の向上やエネルギーコストの削減に寄与するプレフィルターの導入を検討することは、非常に重要な選択と言えるでしょう。 さらに、プレフィルターの重要性を認識することで、様々な用途に応じたフィルター選定が可能となり、空調機器の寿命を延ばし、使い勝手の良いシステムを構築する手助けとなります。 公式サイトでの情報提供と問い合わせ方法 当社では、プレフィルターに関する詳細な情報や製品の一覧、最新の技術情報を公式サイトで提供しております。また、具体的な製品のお問い合わせや導入相談については、問い合わせフォームをご利用ください。プレフィルターの適切な活用方法やメンテナンス方法についてのサポートも行っておりますので、お気軽にご相談ください。 問い合わせ先 プレフィルターの導入に関するお問い合わせや詳細情報については、当社公式サイト内の問い合わせフォームをご利用いただけます。迅速に対応させていただきます。 問い合わせフォームはこちら -
2024.08.30
プレフィルターの規格
エアフィルターには規格といいますか種別というものは存在します。 ・高性能フィルター(HEPAフィルター・ULPAフィルター) ・中性能フィルター ・プレフィルター 基本的に流通しているエアフィルターは上記の3つの種類に分けられます。 高性能フィルターであるHEPAフィルターとは定格流量で粒径0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を持つフィルターです。ULPAフィルターとは同じく定格流量で粒径0.15μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率を持つフィルターとなります。 中性能フィルターとは定格流量で粒径5μmより小さい粒子に対して65%・95%の2種類の粒子捕集率を持つフィルターとなります。 上記2種に関しては比較的キッチリ決められた規格があるのですが、プレフィルターに関しては「粒径が5μmより大きい粒子の除塵するフィルター」とあるだけでそれ以外に規格というものはありません。 なぜ高性能・中性能フィルターとプレフィルターの規格にこれだけの差があるかと言いますと、両者の成り立ちの違いかと思われます。 高性能・中性能フィルターは別名で「メインフィルター」と呼ばれており、一般的にエアフィルターと言うものはこの2種の事で、「プレフィルター」というものはこの2種のプレ(前段階)のフィルターという意味なのです。 つまりプレフィルターとはメインのフィルターを長持ちさせるために、大きいゴミを前段階で取り除いておくための製品という事になります ですのでお客様からは「プレフィルターに規格はあるのですか?」とよく質問を頂きますが、上記の通りプレフィルターは粗塵を除去するというもので大した決まり事はございません。そのくせ白の不織布で同じように見えるプレフィルターですが、実は薄いものから厚いもの、触り心地も目の細かさもなんとなく違うなど種類だけは数多くあるのです。 さらに空調機には型番が書かれているのですが、そこにフィルターの情報は書かれていない事が多いです。一体この空調機にはどのフィルターが適切なのかは、空調のメンテナンス業に携わってる方でもなかなか難しいと思われます。 そのため規格というものがあれば、とのお問い合わせを頂きます。 ですが、このエアハンドリングユニットにはこのフィルター、このファンコイルユニットにはこのフィルター等の規格品というのは存在しておりません。 各空調機メーカーさんが各々圧力損失や捕集効率などから選んだフィルターが使われているので、国が定めた統一規格というものはありません。 もちろん工業製品ですので、エアフィルターにもJIS規格は存在します。 JIS B 9908では材料を明記することや製品の性能に関する試験をして表記をしなさいといった程度の記載になっています。 試験方法というのはかなり厳密に指定されており、粉塵の大きさやその量、試験風量など細かな設定されております。 そうしてテストした結果を各メーカーは明記しておりますので、どのろ材メーカーのデータでもほぼ同じ見方ができます。 一般的に表記されているのはろ過風速・初期圧力損失(圧損)・除塵率などです。 その他にも用途によって重要視される耐熱温度や洗浄再生性などは、ほぼどのメーカーでも明記している場合が多いと思われます。 各ろ材メーカーはJIS規格にのっとり同等の試験を行っておりますので、各社のカタログやHPにデータは記載されております。 基本的には各メーカーは他社メーカーの同等品もラインナップされておりますので、 A社の■■というろ材にはB社の〇〇という風に同等品が存在します。 同等品や相当品と呼ばれ正規品として設定されているろ材以外が使用されるケースは多々あります。実際弊社が今まで納入させていただいた他社ろ材を使用した結果、機械に不具合が起こったという話は聞いた事はございませんので、相当品と呼ばれるろ材を使用すれば特別問題はないと考えられます。 あと規格と呼べるような違いというと使用用途になるかと思われます。 高性能フィルターはクリーンルーム、中性能フィルターは一般的な室内など、用途がほぼ決まっているメインフィルターに比べて、プレフィルターはどんな場所でも使われます。 メインフィルターの手前に付くのはもちろんの事、人の往来が多いモールや工場、油が多い厨房や塗装ブース、空調設備すらないアネモ吹出口にまで取り付けられる事もあります。 使用用途に関しては高性能フィルター・中性能フィルターなどのメインフィルターとは比べ物にならない程の多岐にわたる製品だと思います。 ですのでプレフィルターをお探しの際は、規格うんぬんよりもどういった用途で使用するのかという視点でお探しになるのが一番近道かと思います。 そのように用途や種類の多いプレフィルターをお探しになる際には、プレフィルターの専門店である栄伸工業へぜひお問い合わせくださいませ。 ご相談の上、お客様の必要なプレフィルターをご提案させていただきます。 製品情報はコチラ